Lipstick

第五話 ひかり会議室

ケーキを食べながらリップスティックのメンバーが最終チェックをしている

淳子「茜ったら、拉致られてんの(笑い) マジで逃げ出せなかったの?」

茜  「むふふふふふ」

槙子「ふふふじゃないよ、咲季なんか心配でブルー入ってたんだからね」

茜  「ごめんね、フィルム見てたら書類のサインにやたら広瀬良一って名前が出てくるんで、ちょっと待ってたら会えるんじゃないかなぁーなんてネ」

咲季「信じらんない・・・・・」
咲季は茜のケーキのイチゴを取った

茜  「信じらんない・・・・・」

弥生「茜、結構うまく撮れてるわ」
リップスティックカメラと大判の写真に写った証拠書類を差し出す 密入国者のリスト、偽装結婚者の写真に金額を表示した資料が写る

茜  「これであの事務所で密入国の手引きをしている事は、ハッキリしたわね」

咲季「でも、お姉、証拠がこれだけじゃ、うまくターゲットにかわされそう」

茜  「そーね『ワシは知らん。秘書が勝手に』なんてね」
声色でふざける茜と咲季 淳子あらためて書類写真をまじまじ見ている

弥生「うーん・・・槙、自宅の盗聴で何か引っ掛かった?」
槙子、首を振る

槙子「密入国を手引きしてるって確信はないわね」

画面下にテロップで密入国の実態を表示

淳子「大変だね外国から来る人、これによると1人150万からの費用が掛かるのね」

茜  「甘いなぁー 偽装パスポートと登録書だけでその値段だよ。あと偽装結婚や就職斡旋やなんやで2、3百万はかかるって、陳って奴が説明したよ」

咲季「へーっ、全部で最低4百万もかかるのかぁー、利益ってどのくらいかなぁー」

槙子「利益半分として1人2百万・・・・・10人で2千万<50人で1億<100人で2億・え・・・ん?!・・・・・」
全員で顔を見合わしため息

弥生「仕掛けるしかないね」

槙子「そうだね」

田崎邸 外景から庭へ 夜

壁から次々にメンバーが鮮やかに降りてくる 咲季の足元がふらついてたところを弥生が慌ててフォローする

弥生「気をつけてよね」

咲季「は?」

弥生「苗木」足元を指差す

咲季「え?」

槙子「何ゴソゴソしてんのよ! いいわよ、いくわよ」
それぞれ全員を確認し、違う方向へフレームアウト

田崎邸 玄関

セキュリティーの見張り男性2人がうろうろしている そこへ黒い丸い玉が転がる 2人が黒い丸い玉に近寄るとパーンと爆発して白い煙が立ち込める「ゲホゲホ」と倒れこむ2人 催眠ガスだ 槙子がガスマスクで近寄り、おねんねのポーズ 早速、錠前を外しにかかる

田崎邸 屋内廊下

物音に気付いたお手伝いさんに背後からそーっと近寄る スタンガンで気を失わせ優しく寝かせる咲季 手をあわせる

咲季「ゴメンネ、4、5時間で気がつくからね」

田崎邸 夫人寝室

ベットですやすやお休みの奥様 まじまじと見ている淳子 はっと起き上がる奥様 後から白い布(クロロホルム)を嗅がせる 崩れる奥様

淳子「おくちゃま(奥様)おやすみなさい」
布団を直して出て行く淳子

田崎邸 配電盤

槙子は配電盤に向かって何やら細工 セキュリティーのランプが消える

田崎邸 ボディーガード室 男性5人

リップスティック全員で鮮やかにボディーガードをノックアウトする

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